プレイ日記という性質上、当サイトの記事にはネタバレを多分に含みますことをご了承ください

善人シボウデス56 ラジカル6の正体

戻ったA倉庫に、ABゲートが開放されたというアナウンスが。
ディオの仕業です。
けれども今回は、アリスとK、ファイの姿がありました。
ひとまずは良かった。

天明寺、ルナ、クォークの姿はありません。
天明寺とルナはクォークを医務室に運び、そのまま付き添っているとのこと。
バイオラボに抗ウイルス薬はなかったのか? と聞かれ、苦々しく首を横に振るシグマ。ああ悔しい。
せめて他の部屋になかったのかと聞きますが、もちろんあるわけがなく。

投票締め切りまで40分あるから別行動で探索。
アリスは四葉とバイオラボへ。
ディオはKと別の部屋へ。
シグマはファイは医務室へ行き、クォークの容態を見てくることにしました。

別メンバーが先に出ていき、シグマも動こうとしたとき。
ファイから思いもかけない言葉が。
「日記帳を見せてくれ」
と。
なんでファイが知ってるんだ。と思ったけど、ディオから聞いたとのこと。なんだ、そういうことか。
書かれている言葉はどうやらラテン語の模様。すごいよ、ファイ。
時間と辞書があれば読めるとのこと。
専門家が書いた日記だから、専門用語が多すぎるんだそうだ。それでも凄いです。まだパラパラと日記帳をめくるファイでしたが、216ページで止まりました。そのページだけは何となく読めるとのこと。
どうやらラジカル6に関する事柄が記載されている模様。

ラジカル6は、脳の情報処理速度を【ルート6分の1】に低下させるという特徴を持っている。
つまり、このウイルスに感染した者の思考速度は、通常時の【ルート6分の1】にまで落ちるということだ。
【ルート6分の1】は小数に変換すると、およそ【0.408】――。
したがって、通常の世界における絶対時間としては【1秒】が経過しているのに、感染者の内部における主観時間としては【0.408秒】しか経っていないように感じられることになる。
同じように、世界の【10秒】は、感染者にとってはおよそ【4秒】のように感じられ、世界の【100秒】は、感染者にとっては【40秒】のように体感される。
逆に感染者のほうを基準にした場合はどうなるか?
感染者の中では【1秒】しか経っていないはずなのに、まわりの世界ではそのときすでに【ルート6秒】――およそ【2.45秒】が経過していることになる。
同じように感染者にとっての【10秒】は、絶対時間としては【24.5秒】になり【100秒】は【245秒】になるのだ。
このことからウイルスは【ラジカル6】と名づけられた。

【RADICAL】とは累乗根――すなわち【ROOT(√)】のことに他ならない。

また、このウイルスのもうひとつの特徴である【急進性・過激性】の意味も込められている。
ラジカル6は感染者の自殺衝動を喚起する。
このことと思考速度が低下することとの因果関係についてはいまだ明らかにされていないが、おそらく無関係ではなかろうというのがおおかたの見方だ。
考えてみほしい。
ラジカル6の感染者は、目の前で巻き起こるありとあらゆる現象を【早送り】のように感じるのだ。
感染者の中では【10秒】しか経っていないはずなのに、まわりの世界ではそのときすでに【24.5秒】が経過している。
このような現象を前にして、正常な理性を保ち続けるのは至難の業であろう。
また一説によると、短時間の間に大量の情報が脳内へと注ぎ込まれるため、その処理が追いつかずに理性が混乱・麻痺するのではないかとも言われている。
いずれにせよ、ラジカル6に感染した者は、その後すみやかに自らの命を絶とうとする。
これがこのウイルスの最も恐ろしい特徴である。

治療するためには抗ウイルス薬を投与する以外に手はないものと思われるが、いまだなお、その薬の開発には成功していない。
もしもこの世界のどこかに、ラジカル6に感染しながらも、それを体内の免疫機能によって駆逐した人間がいるとするならば、その人間から【抗体】を採取・培養することによって抗体薬を精製することは可能かもしれない。
しかし今のところ、そういった人物が見つかったという報告はなく、だから私はこうして、それ以外の方法でウイルスを殲滅する方法がないか、日々研究を続けているのだ。

おそらくこのままいけば、抗ウイルス薬の開発にはあと10年、いや20年はかかるであろう。
そのときまでに人類が持ちこたえてくれることを、切に願っている。
今、市街地の路傍には、投身自殺をした者たちの屍が累々と積み重なっている。
街の方々からは腐敗臭が漂ってきて、空は一面黒々としたハエの影に覆われている。
カラスの数も増えた。ネズミも我が物顔で路上を闊歩している。それを狩る野良猫の姿だけが活き活きとして見えるのはなにかに皮肉だろうか。
かろうじて生き残った非感染者たちは、政府の用意した地下シェルターへと収容された。
私が知る限りでは、その数はごくわずか……。
だが今は、彼らの存在だけが唯一の希望だ。

とのこと。
これでようやく、ラジカル6の正体が分かりました。
クォークが自殺しようとしたのは、ラジカル6のせいで。
別周でファイの言葉が早送りのようになったのも、シグマが感染したせいだと。

日記には10年か20年かかるだろうといわれているが、今は抗ウイルス薬ができている。
日記の日付は12月29日。年数は無記入。

地下シェルターの件。
例の新聞には、感染者の隔離が書かれていたため、この施設を隔離施設だと思った。けれども日記には真逆のことが書かれている。非感染者たちの隔離。つまり、ここがその地下シェルターである可能性もある。
けれど、クォークが発症した理由は?
ウイルスがどこからかもぐりこんで来たのかもしれない。

……絶対に、ディオですよ。奴が外部からの侵入者なんですから。

この場所に連れてこられて、何年も、何十年も、眠らされていたのかもしれない。そう考えれば、辻褄が合う、と推測するファイ。

だが。安全を期するために連れてこられたのなら、感染が拡大する前に連れてこられたのはおかしいし、ここでノナリーゲームをしなきゃいけないというのもおかしい。
新聞と日記だけでは情報が足りない。
ほかにも手がかりがないか、探してみよう。賛成です。