赤い扉の向こう側へ。
――本当に、人数が減って寂しくなったな。
全員が揃ったはずなのに、10分経ってもモノクマが来ない。
もしかしてまた誰かが予測不可能なことで攻撃してくれてるとか、そういうことか? と思っていたら、来ました。しかも、全員揃うまで待っていたとか意味不明なことを。
戦刃むくろのことか? と思っていたら、なんと、キョウコが登場!
おおおお、どこに行ってたんだよ!
みんながエレベーターに乗り込んだ後、彼女に話しかけ、彼女が寄宿舎の2階に行っていたことを聞けました。
モニターも監視カメラもなかったとのこと。が、そのせいでモノクマアナウンスに気づけなかった。死体が発見されてたなんて知らなかった、と。そこから慌てて捜査をしていたらしい。
彼女が持っていた鍵はマスターキーらしい。最高じゃないか。
「霧切響子の証言」を記録。
……キョウコに疑いの目が向くよなぁ……でも彼女の反応から、彼女が犯人だとは考えにくいし。
一番怪しいのは、ずっと植物園にいたというハガクレなんだが……襲われて、正当防衛で殺したっていうパターンかなぁ……。
とりあえず、学級裁判開始です。
まずは被害者からの特定。
――ふと思った。キョウコの双子説。ハガクレが犯人だとして、キョウコを殺してしまったと思っているから、しきりに幽霊を連呼する、とか。
……そんな都合のいいこと、ないか?
被害者がキョウコではないことを証明するために比べる、彼女の特徴。
――霧切の手袋。
あの死体が霧切な訳がない。
弾丸「つけ爪」
論破するセリフ「手袋はしてた」
つけ爪に手袋は邪魔なだけですね。はい。
続いて、被害者の素性をハッキリさせます。
弾丸「右手の甲のタトゥー」
論破するセリフ「身元が分からない」
このタトゥーと、ある情報を照らし合わせれば、被害者の正体が判明するはず。
証明「戦刃むくろのプロフィール」
傭兵部隊フェンリル。
戦刃むくろが所属していた傭兵部隊の名前。
属するメンバーは、必ず体のどこかにフェンリルを表す刻印を刻んでいる。
フェンリルを表す刻印。
閃きアナグラム「おおかみ」
被害者は戦刃むくろで決定。
驚く朝日奈たちにモノクマが楽しげに肯定。
戦刃むくろが黒幕だという前提自体が間違えていた。
彼女の肩書「超高校級の絶望」なんて記述はプロフィールになく、あったのは「超高校級の軍人」というもの。
あの情報の出元は――キョウコが誠に教えたもの。
黒幕は誰かという論点になりましたが、モノクマは素早く軌道修正。
戦刃むくろを殺したクロは誰か――?
そして基本をもう一度説明。
学級裁判が起きるのは、学園の生徒たちの間で殺人が起きた場合。
その点を、しっかりと頭に叩き込んでおくよーに!
と言われましたが……何か含みがありますよねぇ。
……最初から戦刃むくろは殺されていた、っていうパターンはなしかな。すでに処罰を受けて死んでいる生徒が殺していた、とか。そうであれば、今まで死んだ人も人物指名で選択できる説明がつきますし。
うん、そのパターンはありかも。
……サクラ、とかね。
絞られている容疑者は誰か、分かってるよな? と言われ。
まぁ、認めたくはないけど現時点では。
「苗木と霧切」
アリバイがないってことになってるからね。
崩すため、殺人が起きた時間帯を正確に割り出そう、と提案する誠。
ハガクレはビャクヤと一緒に、夜10時ぐらいに植物庭園に死体がないことを確認済。
つまり、殺人が起きたのは夜10時以降。
……夜10時以降ってのは初めて聞く話だなぁ。なんでか夜9時以降って思ってた。なんでだっけ?
死体発見はツルハシを取りに行ったフカワ。
つまり発見時は「午前9時」。
殺人が起きたと思われる時間帯は、夜10時から朝9時までの間。
誠のアリバイがないのは、夜10時から朝7時30分までの間。
弾丸「スプリンクラー」
論破するセリフ「夜10時」
死体が濡れていなかったから、と論破しますが、当時はジェノサイダー翔だったフカワが納得せず。
マシンガントークバトル。
ようやく死体が濡れていたのはスプリンクラーのせいじゃない、と納得してくれたフカワ。色々とダメな女だな。
殺人は朝7時30分から朝9時までの間に絞り込み。
誠のアリバイも成立です。
残るはキョウコですが、これは黒幕の罠で、自分は犯人ではないと主張するキョウコ。
そして誠のアリバイも指摘。死体をスプリンクラーで濡らさない方法があるから7時30分以降に殺人が起きたとは言い切れない、と。
「ビニールシート」
これを使えば、もちろん濡れることはない、とキョウコが証明してくれました。
殺人が起きた時間帯を誤認させるため、死体が濡れるのを防いだ、と。
弾丸「爆破される前の死体」
論破するセリフ「キレイなまま」
爆破される前の死体は血が乾いてない状態だったから、ビニールシートを被せたら血で汚れるはず、と論破。
けれどもキョウコが追及。
その時の死体の血自体が、犯人の偽装工作だとしたら? と。
ビニールシートでスプリンクラーをやり過ごしたあと、死体の上から偽物の血をまいたのではないか、と。
……ああ、それでニワトリか?
「飼育小屋のニワトリ」
血をまいたのなら周辺が血で汚れていないのはおかしい、とビャクヤ。
あっさりと飲むこむキョウコ。
が、その場で血をまいたのではなく、前もって白衣に血を付着させておいたのかもね、と直ぐに反撃。
……発見したとき、白衣を着ていたのではなく、上から白衣をかけられただけの状態だった、と思い出す誠。
これで、朝7時30分より前に殺人が行われた可能性が再び浮上してきました。
手ごわいな、キョウコ。
まぁ考えてみれば気づいて当たり前の事ばかりなんだけども。
「死体の偽装工作」を記録。
容疑者が再び2人に戻ったところで、朝日奈がナイフについて思い出してしまいました。
――これで誠の容疑が強まりました。
弾丸「死体の偽装工作」
論破するセリフ「ナイフの傷が致命傷」
死体にビニールシートを被せた状態で血痕付きの白衣を着させた。
ということで、ナイフが刺さったのは死んだあと。
同じ箇所を2回刺されている可能性を持ち出されますが
「モノクマファイル5」
によって否定。
ナイフも犯人の偽装工作。本当の致命傷に目を向けさせないために。爆破も証拠隠滅の目的。
「死体付近に落ちていた破片」
で爆発理由も証明。
誠に容疑を向けることで得をする人物――霧切響子、ということで、キョウコへの疑いが強まりました。
その前に、致命傷を探ることに。
――あとは後頭部の打撲しか思いつかないけどね。武道場にあった、あの矢で殴ったとしか思えん。
ロッカーの鍵がキョウコの部屋にあったのも、また変だけど。
……あれ、そういえばキョウコの部屋の鍵はビャクヤが持ってたんだから、ロッカーの開閉は2、3日されてないことになるよな……てことはこれも論破材料か。キョウコが犯人から遠ざかる材料で良かった。
議論を続けます。
弾丸「モノクマファイル5」→「殴られた痕」記録
論破するセリフ「致命傷がハッキリしていない」
本当の凶器は「ジュラルミン製の矢」
弾丸「血痕の付着したガムテープ」
論破するセリフ「細すぎる」
ガムテープで矢を束ね、凶器とした。
だからこそ犯人はキョウコだと断言するビャクヤで、証拠を見せてやれ、と誠に話を振りますが――もうそれは論破材料が見つかってるしな。
武道場に行ってる証拠「木の札」
と突き付けました。
――思い出した。そういえばキョウコって、マスターキーを持ってるじゃないか。
部屋に入れるな……。
あらー?
木の札がキョウコの部屋にあったから、と言うと不審そうな顔。
……犯人じゃない、と思うんだけど……。
そしたら、誰が、何のために木の札をキョウコの部屋に置いたのかってことだよなぁ。
マスターキー持ってるキョウコ以外、もしくはキョウコの部屋の鍵を持っていたビャクヤ以外は入れなかったはずだし。
戦場むくろもマスターキーを持ってたってことかな……?
誠が、昨夜、なぜ部屋にキョウコがいたのか? と問いかけ。
誠を助けただけ、と言うキョウコ。ちょっとときめいた(笑
でもやっぱり不思議だ。誠が襲われたことに気づくって、どんだけエスパーなんだ。それとも寄宿舎2階にもモニタールームらしきものがあるんだろうか。
弾丸「事件の時間経過」→「鍵を自分の部屋に置いた」を記録
論破するセリフ「犯人ではない根拠」
鍵を持っていない私は自分の部屋に武道場の鍵を置く事は不可能だった。
ビャクヤを納得させるキョウコ。
が、誠が気づきました。
ウソを追及する、しない、逃げ出す、の三択。
……うわ。
ここは追及する、でしょう。じゃないとキョウコの思惑なんて分からないし。
弾丸「霧切響子の証言」
セリフ「自分の部屋には入れなかった」
犯行は認めないけど、罠から抜け出せなかった敗北を認める、と……いう流れに。
……あららら?
冤罪で処刑されるのを覚悟したとか、そういう意味? さっきのは追及しない、と選択すればよかったのか?
なんと、タイムアップ。
マジですか。
もちろん、投票はキョウコに。
……えーっと。
ですが、なんと、大正解ってことに。
ああ、そういえば犯人を間違えたら誠たちが処刑されるってルールでしたっけ。
でも、キョウコが犯人ではない以上、キョウコに投票した誠たちは処刑されるはずなんですが――大正解ってことはキョウコが犯人で間違いなかった、ってことですよね。
……実際、犯人かどうかを知ってるのはモノクマだけで、正解も不正解もモノクマのさじ加減1つで変わっても、それが真実か誠たちは知らないわけで。
キョウコを犯人に祭り上げて処刑って感じにしたかっただけに見える。
――処刑、決定。
最っ悪。
前にドラマで見てトラウマになった殺害方法。
想像できるだけに本当に嫌。
……時間を巻き戻されました。てか、ロード。
さっきのは普通のゲームオーバーってことですね……。
追及するか、しないか、逃げ出すか。
ここは、「追及しない」を選択。
案の定、では誰が木の札を置いたのか? を追及することに。
――あらかじめ自分が持っていた鍵を、あたかも、その場で見つけたようなフリをした……、というビャクヤ。
矛先がこっちに向きました。マジか。
こっちもゲームオーバーかっ?
なんと、ここでタイムアップ。
ちくしょう。
さっきと同じ展開。キョウコが遅刻したせいで時間が押してるからタイムアップって。
投票タイム。
――と思ったら、学級裁判の裁判記録が。
最終成績は優で、1083point。メダルは87ゲット。
てことは、処刑にはならない……?
……裁判記録が終わったら、投票タイムが始まりました。
誠が犯人に。そしてモノクマからは「大正解」の声が。
始まる処刑。
……処刑方法、さっきと同じだし。
が。
チヒロの顔が画面に映し出されたと思ったら、圧死直前で落下する誠。
どうやらチヒロがネットワークに侵入したとき、ウイルスに感染させていたようです。
よくやった、チヒロ……!
悔しげに去るモノクマ。
追い詰められているのはモノクマの方よ、というキョウコですが……。
さっぱり見えてこない。
そして誠は。
なぜか冒頭の、希望ヶ峰学園に入学したときのことに戻って。
ただの夢か、と思っていたら本当にそうで。
目覚めたのは地下のゴミ捨て場。
良かった……。
扉を調べ、まさに絶望的な状況の中、眠るだけ。
そこに落ちてきた粗大ごみ――の中からキョウコ。
助けに来た、と言ってくれますが……さっき裏切られたばっかりだからなぁ……。
信用はしてるけど、心の底から喜べない。
生き延びなくてはいけない理由を聞かせてくれました。
最近まで忘れていた、ということで、そういえば記憶喪失だったことを思い出しました。
そして誠が前に見た夢で「ボクの目的はここに残ることだ」と言っていることも。
……誠が黒幕って展開も、ありうるかも……。
忘れているのは本気だと思うけど。
キョウコの目的と能力。
超高校級の探偵。
――そうか。納得はしたけど笑えるのはなんでだろうな。
そして、彼女の目的は、この学園で「ある人物」と会うこと。
もちろん学園長。彼女の父らしい。子供の頃に生き別れたままの父。
キョウコが学園長室に忍び込んだとき、室内の引き出しや棚は荒らされている状態だったから、学園長が黒幕という可能性はない、と断言するキョウコ。
キョウコは本当に誠を助けたらしい。
本来なら黒幕に殺されてたかもしれないのは、戦刃むくろではなく誠だったかもしれない、と。
キョウコが気づかなかったら。
そのあとの偽装工作などはすべて黒幕の仕業。
でも、確かに矛盾しています。
校則に縛られて誠たちを殺せないから学級裁判で殺そうとしているのに、同じく参加者である戦刃むくろを殺している。
もう少しで「もう1人の超高校級の絶望」の正体が見えてくる、というキョウコ。
よく分からない。
どうやら「超高校級の絶望」という言葉は、事件を起こした連中のことを指しているらしい。1年前の事件ですね。
絶望だけを行動原理とする、最低かつ最悪な連中らしい。それってどんな連中なんだ。
チャプター5、終わり。