探偵撲滅30 11日目――朝

ヘリポートには黒いSPXがいて充電中です。
今のところ無害だと言いますが、でも、やだなぁ。
心情的には落ち着かない。

このSPXは絶対に襲ってこない、と確信している様子の和都。
索敵方法を説明するのではなく、別の事件についての推理を展開させました。

社畜さんと外道の事件。
外道は命を背負わせることに執着していた。
誰かを巻き込むこともできず、死の原因となった社畜も既に亡くなっており、自分の命を誰にも背負わせることができない。それは外道にとって何よりも耐えがたい屈辱だったはず。

外道がエレベーターに挟まれて死んだのは苦肉の策。
爆弾で死ぬぐらいなら誰かの手で動いたエレベーターに挟まれて死ぬ方がずっといい、と。

何となく納得です。
本当に狂ってるなぁ。
死ぬ寸前まで自分の信念を貫いたからこそ満面の笑みだったんですね。

それで、八ツ裂き公の正体は誰なのか、皆に急かされて頷きを返す和都。

皆さんの目の前で今から八ツ裂き公の正体を炙り出します、と宣言。
うん? 炙り出すってどういうことだろう。

ナイフを取り出し、手の平を薄く切って見せる和都。

SPXは、とある人物の血液以外は平気なんです、と実証して見せました。

緊急停止用のヒントを出さないSPXは警備用。
黒いSPXは恐らくもっと明確な目的で作られたもの。

説明を後回しにして、ナイフで自分の手を軽く出血する程度に傷つけるよう指示。
華族が率先してやってくれました。続いて文学、そして美食も。

黒いSPXは不滅探偵の血に反応する。
外道探偵は複数の仲間と脱出したと言っていた。
その中に本物の不滅探偵、未来の八ツ裂き公が紛れていたんだ。
黒いSPXがこのヘリポートに設置されていたのは、いつ不滅探偵が侵入してきても対応できるようにするためだったのでは。

あー……もう、被虐で決定かなぁ……最初、ヘリポートの様子を見る班分けのとき彼はお留守番組だったけど、自分の体質が役立つかもしれないからと、理想さんに同行を申し出てましたよね、確か。

ああ……和都も同じ考えで。
この推理が的外れだと信じたいから、自分の手を少しだけ傷つけてくれ、と被虐さんに話しかけますが……本人は全然聞く耳持たず。酷い、信じてたのに、と悲鳴のように泣き続ける被虐。

どうも真犯人ぽい態度じゃないんだよねぇ。
そう思っていると、美食が間に入ってきました。
さっきから泣いてる気配が全然しない、と。

すると被虐の態度が一変。笑い始めました。

血がついていたから何なのさ、そんなの証拠にならない、と開き直りました。

八ツ裂き公事件を罪に問う。
その説明のさなか、美食さんと文学さんが何かに気付いた様子で。
最初と最後の殺人事件を思い出せ、と和都に説明。

お互いが被害者でお互いが加害者。
つまり八ツ裂き公事件の真相とは、単なる2人同時に死ぬということではなく、お互いが殺し合うということ。被害者になったと悲しまれていた人物が、突然加害者側でもあったと明かされたら。

それって世論的に受け入れ方が異なりますよね……。

ヴィドックが捜査をやめるよう指示した理由を理解できていなかったみたいだね、と笑う被虐。
八ツ裂き公は直接関わることなく、お互いが殺し合うだけ。
八ツ裂き公を罪に問えるかどうか、という観点から言えば、微妙。
自殺教唆の証拠がなければ罪に問えない。

今までに発生した事件の被害者が加害者でもあった、と公表することが正義なのか。
和都が判断に迷い始めました。

被虐は「死ぬ」という選択肢を許さない社会、環境、そういうものに猛烈な反発を覚えているようです。

自分を愛してくれる人がきっと現れるよと武装が言いますが、いや、どうしてそう言い切れるのかな、とかは私も思う。

美食さんが首輪を起爆させるため自殺を試みようとしました。
推理想失で被虐の爆弾だけ不発に終わる未来を観て、無駄だと制止。

被虐は自分で自分を殺そうとしても、正義感に溢れた誰かが必ず止めに来た。
不測の事故に巻き込まれても、どれだけ周りが死のうと、自分だけは生き残ってきた。
死んでしまいたいのに、死ぬことを許されない。
だから不滅探偵と呼ばれた。たとえ爆弾があろうと、その時になれば自分のだけ不発になるだろう、と被虐もそれを肯定しました。

ならば直接、とナイフを構える美食さん。

どういえばいいのか――自殺を煽る、手助けする彼を止める言葉が見つからない。

どうすればいいのか。
悩み続けていると、また推理想失が発動。
これまでこの島で死んで来た探偵たちの最期の想い。
彼らが何を考えたのか。そこにあったのは「生きたい」という衝動で。

いや、でもそれも和都が彼らに成り代わったものじゃないから、本当にそう思ったかどうかなんて分からない。結局は他人同士。どれだけ分かり合おうと思っても、他人の頭の中は覗けない。

被虐が「救った」と思っている死者も、寸前では何を考えたのか、それは被虐には分からないはず。
もし「これで救われた」ではなく「やっぱり死にたくなかった」と思っていたら、被虐の存在意義は無意味。まさにお山の大将ですね。

死んだら何も聞けないし。だから自殺する人は自分の勝手とかあるけど、それを手助けすると、最後に思いとどまろうとした時にも背中を押されることになって、自分では止められない。他ならぬ、自殺志願者から他の選択肢を奪うことにもなるんだと、分かって欲しいんだけど。
自殺志願者はそんな選択肢望まないよとか言われそうだけど。そんなの被虐が断言することじゃないし。誰かに成り代わって断言するとか意味不明。
自分のことなら「絶対」って使えるから「絶対心変わりなんてしない」とか言われるかもしれないけど、でもこの先の未来が「絶対」ってことはないし、自分のことだとしても生きてる以上は時間が過ぎてるから自分では分からない何か不測の事態があるかもしれないし、なぜ「絶対」と言えるのか本当腹立ちます。

被虐の言うことはなぁ、分かるんだけど、でもねぇ。

彼らの心は死んでいた。生きることに苦しみ続けた彼らに死ぬ以外の選択肢はなかったんだ、と断言する被虐に、それは違うだろうと思うんだけど。

死ぬ以外の選択肢がないと思い込んでいるだけ。
それほど視野が狭まるほど追い込まれているだけで、彼らだって本当は死ぬ以外の選択肢が欲しいはず。

和都が必死に言い返しますが、分かり合える気がしない。

選択肢が見えないから問題なんだ。
努力すれば選択肢が増える人ばかりだと思うな。
そもそも努力する余裕だってない人がいるんだよ。

そんな訴えに、死ぬ努力はできるのに? と返すと、初めて被虐が言葉を詰まらせました。

努力する余裕がないなんてどうして分かるのか。
死んでいった人たちと八ツ裂き公の間には繋がりなんてなかった。
死んでいった人たちが自分の思う通りに死んでいったと信じているだけ。
本当に選択肢がなかったなんて、分かりようがない。

幸せの定義について、被虐が反論の方向を変えてきました。

八つ裂き公事件で死ぬことが幸せとは限らない。
でも、生きることが幸せだとも限らない。
少なくとも八つ裂き公の死者たちは自分の意志で死を選んだ。
その行動を誰かに否定されるいわれはないはずだよ、と。

でも――結論付けること自体が罪だ、と和都。
カルネアデスの舟も、八ツ裂き公も、どちらも同じ欠陥を抱えている。
それは二択から答えを選ぶよう強制すること。

現実はもっと複雑で、同じ場面になったとしても、もっと選択肢があるはずで。
そうそう、最終的にそういう選択肢しかない場面ってどんな状況だよ、って話だし。
そこに至るまでに色んな選択肢があって、てかそもそもそういう選択肢を選ばざるを得ないような場面、来ないように色んな人が色んなことしてるはずだし。

そういうの全部取っ払って究極の二択を選ばせるとか、最悪ですから。
他人がどう選択するのか興味はあるけど現実にはそんな場面に出くわしたとしても、もっと別の選択肢があるはずだから。

楽になることと幸せになることは同じ意味じゃない。
死んだらゼロ。被虐の目的も、最終的には「死」によって「救う」こと。
それ以外の手段を与えずに殺しただけ。

いくら多くの人の名誉を傷つけたとしても、いくら批判を受けたとしても、いくら苦しい道だとしても。

和都は自分の考えを固めたようです。

とうとう追い詰められた被虐が自分の手首を切って出血。
一瞬で目覚める黒いSPX。
黒いSPXに襲われても、正義感の強い誰かが助けてくれるさ、とふざけた確信を持つ被虐。

闇が深い。

仲間たちの即席の作戦で、黒いSPXをヘリポートの地下に閉じ込めることに成功しました。
美食さんの計らいでようやく大人しくなった被虐。
ようやくエンディングですね。

エピローグ。

探偵同盟の舟の中で。被虐も拘束されて乗せられていて。

まだ何も言われていないけど、始祖探偵とは恐らく衝突するだろうと予想する和都。
でも、同じ想いでいてくれる他の探偵仲間がいてくれるから、と。
前向きな気持ちで終了しました。わーい。

クリアデータを保存。
タイトル画面ではギャラリー解放。
章を選んで開始することも可能になってました。
章を選択すると「冒頭から開始」「捜査から開始」を選択できるようです。

1章から再開させます。ギャラリーが1枚だけ未取得だったんですよね。
捜査パートでは1周目にはなかった残留思念も追加されてました。

被虐も外道も、考え方の理解はできるし頷けるところも少しあったりするし。
でも彼らの行動に同意はできないから――難しいですよね。
もう少し、被虐の考え方を否定して実践してみせるような、そんな人が周りにいてくれたら。
もっと事態は違ったんじゃないかなぁと思います。

被虐はまだ生きてるから、これからどうなるか分かりませんが――社畜探偵。途中から本当に、死なないでくれと祈り、ハラハラしながら進めていたのに……こればっかりは被虐を許せん。
残留思念で社畜さんに接触したときのを見たんですが、あんな簡単な誘導に引っかかるほど心が脆くなってたんだなぁと思うと、もう、本当に。
(´;ω;`)

今回、心底嫌いになるようなキャラが全然いなかったな~。
皆さん結構好き。最後の最後、いつも一緒にいるようになったあの結末だけはちょっと「え……?」とか思ったけど。

乗り越えて、背負って、そうして生きていくんじゃないんかい、とかは思ったw

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