CD扉の前に来たとき、天明寺が大事なものを忘れてきた、と叫びます。
写真です。
確かに、顔認証機に立てかけたまんまだった。
一人で戻るという天明寺に、シグマもクォークもついて行こうとしますが、他の者がA倉庫に戻ってきているかもしれないから、先にA倉庫に行ってくれと言われました。単独行動はやめたほうがいいのに……と不安になりましたが、天明寺が強くそう言うので、じゃあ天明寺と別れますか……とクォークに呼びかけようとしたところ、「じゃあまたあとでね、シグマさん」と、笑顔で見送られました。
え、クォークもシグマと一緒に行かないのっ?
二人だけで所長室に戻らせるのは、非常に抵抗がありますが、天明寺も了承するなら仕方がない。シグマは二人と別れました。
A倉庫に戻ったシグマを待ち構えていたのは、他のメンバー。
もう戻っていたらしいです。
そしてシグマの姿を認めるや否や、ディオがABルームを開け放つ。
何してんだ、お前。
それから20分が過ぎても、天明寺とクォークは戻らない。
嫌な予感がどんどん大きくなってきます。
シグマだけで探しに行って来ます。Kもついて来てくれると言ってくれましたが、そんな大げさなものじゃないから、と断り、所長室へ。
いざ入ってみると、二人の姿はありませんでした。
写真はなくなってるから、天明寺が来たのは間違いない。
フロアマップを確認し、行き違いになったのかと納得するシグマ。
……本当に?
所長室の金庫が、なんか黄色く光ってるんですけど……。
けれどシグマが気付いたのは金庫ではなく、部屋の隅にあった、装置。
今はなぜか電源が入ってます。
近づくと、老人が浮かび上がってきました。
なんと、投影装置。
ようやくここまでたどり着いたようだね、とえらそうな老人。
こいつがゼロか?
事前に記録されたホログラムということで、意思の疎通は不可能のようです。
ゼロからの話は二つだけ。
1つめは白蟻。
白蟻はただ遺伝子に組み込まれたプログラムによって日々を生きているだけで、自分たちが何を作っているのか理解していない。しかし彼らより高度な知性を持った者が見れば、彼らは見事な機能美を持った蟻塚を作っていると知っている。
我々人間も白蟻と同じではないか。
日々を生きている理由を我々は知らないが、もう1次元高度な生物から見れば、意味のあるものなのではないか。と。
2つめは、爆弾【01】を解除するためのパスワード。
そういやディオENDでも爆弾の話が出てきてたな。確かあっちは、00だったはずだけど。
01のパスワードは「BQZ・RGJ・DXR」だとのこと。
意味が分かりませんが……ゼロは続けて重要なことを言ってくれます。
つまり、ここで聞いたことを他人に話したら、その時点でペナルティが科せられる、と。死ぬってことですか。自分ひとりで何とか解決してかないといけないってことですね。鬼か、あんたは。何のために仲間がいると思ってるんだ。
では、またいつか、会おう。
とか言って、ゼロは姿を消しました。
装置も沈黙します。
八つ当たりで近くの棚を蹴飛ばしたとき、残り時間が10分になったとアナウンスされました。あああ、時間がない。
金庫を調べて欲しかった……。
A倉庫に戻ってみれば、なんと、クォークと天明寺がいました。
やったぁ!
生きてたよ、二人とも! ああ、良かった。
他のメンバーは既にABルームの中に入ったとのこと。
二人は待っててくれたとか。ああ、いい人たち。
と思ったら、天明寺がどうしても話しておきたいことがあるもよう。
天明寺とクォークは必ず協力を選ぶ、と伝えられました。
……きっと、本当。これは信じよう。
9BPになってもシグマを置いて行かない、とは約束してくれましたが……どうかな。二人がそうでも、他の人たちは、とくにディオは、次のゲームで絶対に9以上になる気がするから、意味がないような……。