第5章開始です。
賢者の石を動力炉に戻し、管理人さんの気持ち悪さが抑制された日々が始まってから。
ダンジョンに潜り、管理人の体調を気遣うイレーヌ。彼の体調は元に戻ったみたいです。
動力炉の間でダンジョンを閉じるという声を聞いたか問いかけると、怒り出す管理人。
均衡といえば聞こえはいいが、それは停滞に等しい。
今はそれよりも生産! 増産! 大増産!! すべき時ですぞ!
ええと、聞こえていたのか聞こえていなかったのか、良く分かりませんね。もういいです。
会話を諦め双子たちのところへ行きましょう、と決意するイレーヌさん。
賢明です。
そういえば「アイテム保護」というスキルをレベル117で習得します。
説明には「倒れたときにアイテムを落とさなくなる」と書いてあったので「HP0になっても強制送還されるだけになるってこと? メリットありすぎじゃない?」とウハウハで死んでみたら、普通にエレメントは落としてました。
どうやら「回復アイテムだけ」だったようです。
そんなに甘くはないか。
もう1つ「休憩時HP大回復」というスキルを覚えると、周囲にエネミーがいないとき「×ボタン」を押下すると、ターン経過でHPを回復させることができるようになります。
連戦で疲弊し、そのまま部屋に戻らざるを得なくなり、また最初からダンジョン潜って……とやってるとなかなか探索が進まないので、適度に回復すると、少しは潜る階数が増えた気がします。
とはいってもまだまだ……80階の壁があるみたいで、ここ数日、ずーっとこの近辺で部屋に帰還しています。
敵の攻防が激しいんですよねぇ……。
レベルは131。
71階以降を農地化できるフラスコがまだ見つかっていないので、そこからは地道に歩いて行っていますが、なかなか進まず……。
地下92階にて、ようやく異次元フロアに出ました。
まじ長かった……。
例の双子さんですね。
動力炉が復活したことに気付いていたようです。
だけど、ダンジョンが閉じられるという変な声が聞こえたことを報告すると、突然男の子が笑い出し「そういうことか」と納得しました。
どういうことだよ。
あいつはいったん死んだのに、お祖父さんと同じ形態になって復活したんだね、と良く分からないことを言い出しました。
お祖父さんと同じ形態って、あのミミズみたいなものになって復活したってことか?
ううん、お祖父さんという表現にとても違和感。
いまいち関係性がよく分かってないからかもだけど。
双子はホムンクルスで、作られた存在。
作ったのは、これまた双子の錬金術師。
成果物が父と呼ぶのはもちろん錬金術師である製作者のこと。
ならお祖父さんというのは、その錬金術師を創った錬金術師ってことでいいのかな。
今は死んでしまってあのようなミミズ姿になってしまっているけど。
お祖父さんが特殊だと思っていたけど、ダンジョン自体に原因があったんだ、と納得するトーマス。
いやいやいや、さっぱり分からんわ。
ダンジョンを閉じられたら私の借金返済はどうなるの、と叫ぶイレーヌ。
知らんわ。
トーマスにも同じように返されました;
やっぱりここから出ることはできないんだね、と少し残念そうに呟くトーマス。
イレーヌが直談判する方法を教えなさいと迫ると、方法はお祖父さんが知ってるよと教えてくれました。
錬金術師はそもそもお祖父さんが創ったのだから、と。
また農場に行くか~。
もう90階だから、そろそろボスかな。
なんとなく、100階がラスボスな気がするから……。
早くエンディング迎えてやり込み要素とかに移りたいです。
一度部屋に戻り、再びダンジョンへ。
農場に行くと管理人さんから「エメラルド板」を貰いました。
ダンジョンの管理者はこの力に逆らえないはず……と教えてくれます。
てっきりイレーヌが管理者だと思ってたけど、そこは違うのか。
生産拡大できないダンジョンになど意味はありません、と強く断言する管理人。
頼もしいなぁ。
てか、あなたの息子さんですよね。
どういう教育施したらそうなるんですかね。
管理人を呼び出したい場所でエメラルド板を使えばいいと言われますが……明確な指定場所はありませんでした。
また双子たちがいる場所を見つけるためにさまようんでしょうか。
一応、100階まで目指してみますか。
――またしても大幅な時間をかけて……99階に到達すると、画面右上に「次の階に強敵がいます!」とメッセージが表示されました。
おおお。
やっぱりラスボスか。エンディングか。
イレーヌさんは装備品など何も身に着けていないのでいつでも突撃準備オッケーです。
……アイテムのストックがまるでなかったので、一度部屋に戻ります。
次こそ、最終決戦!
……かな?