エヴァーホールに飛び込んだ主人公たち。
辿りついたのは、まるで曇り空の世界。
足元には灰色にくすんだ靄。周囲はだだっぴろい空間。どこまで行っても果てがなさそう。
そしてそこに、椅子。座る誰か。
この空間は「界王の間」らしい。
てことは、この“誰か”は界王ってことですね。
……某漫画を思い浮かべたのは私だけじゃないはず。
「よく来た。さっさとケリをつけよう」
あららら。
これまでの神様ちっくな演出を根本から破壊するようなお言葉。
もうちょっと言葉を繕ってくれても;
「この世界の主となれ」
いきなり核心突かないで下さい。説明省かないで下さい。今まで待っててくれたんだから、もうちょっと待ってよ。
白いフードコートを着た「界王」とやらの顔が見えない。きっとフードを剥がしたら知り合いの顔があって、「お前は……!」みたいな展開になるんだろうけど、でも、誰だろうねぇ? ここで領王が出てきたら問答無用で突き刺します。
「ここへ至る前に見ただろう? お前が統べることになる世界を」
椅子から立ち上がり、主人公の前をうろうろしながら語りかけてくる界王。
ずいぶん傲慢な考え持ちながら旅をしてきたことになってるぞ、私。
と思ってたら、なんか、衝撃波みたいなもので吹き飛ばされました。しっかりダメージ入ってます。100くらいだけど。
「必要なのは主を選び取る意志」
いやいや、いきなりそこに持ってく意味が分からない。
「さぁ闘え覚者よ。これまでの道のりで、そうしてきたように」
仕向けられてる気配がプンプンします。
一応、彼の会話すべてを聞きたかったので、うろちょろ時間稼ぎしながら攻撃せずに待ってる私。会話なら会話、攻撃なら攻撃、とどっちかにして欲しい。
リアルタイムブログじゃないながらも、メモしながら操作してると、いつの間にか操作忘れてて界王に吹き飛ばされます;
なんだか界王の言葉は半分以上がうろ覚え。いいか。
「そして問おう。お前を闘わせているのは誰だ?」
もう面倒なので、コントローラーから手を放し、界王の話だけに集中しながらプレイ。いくら吹き飛ばされたって微々たるダメージですしね。
というか、お前を闘わせているのって……別に、闘いばっかりじゃないですけどもね。
「お前に旅を続けさせ、ここへと導いたものは誰だ?」
ドラゴンですか? あの、浜辺に現れた赤いドラゴン。
「お前を生きさせているもの。それは何だ?」
いやいや、普通に……生きたいから生きてるだけですが。
と思っていたら、界王様。
「そう、それが意志だ」
勝手に納得しちゃいました。
意志がなきゃってことは、まぁ、そりゃそうなんだけどさ。強引過ぎる論理です。
「意志が、ただ意志だけが、お前をここに連れて来たのだ」
ちょっと、ダメージ受けるのも面倒くさくなって界王から離れていたら、界王様、消えました! と思ったら、主人公の近くに瞬間移動。
ずっけぇ。
どうやら界王の台詞はすべて終わったようです。後は何も喋りません。
さて、どうするか。
試しに思い切り逃げてみました。
延々と、延々と……と思ったら最初の所に戻されました。そして界王様ワープ! 目の前に出現! 衝撃波!
なにその連続コンボ。
しかし彼の攻撃種類は、それ一種類だけのようです。
他に武器らしい武器は何も持たず、彼に近づいても衝撃波だけ。
もしかしてつかめないかな? と思って試しましたが、つかめませんでした。主人公の腕は虚しく宙を切り……。
再び彼から離れ、試しに一番弱い、弓のノーマル攻撃。
彼にプスッと刺さった途端、一本しかない体力ゲージの四分の一が削れました。
超絶弱いです、界王様。
仮にも世界を統べている王なら、もうちょっと強いのが普通……ていうか憧れっていうか……。ガックリ。
試しに負けてみることにしました。
領王のところではできなかったお試し。
一応アイテム欄を開き、竜の鼓動を持っていることを確認し。
飛び降りる前がセーブのチェックポイントだったから、リロードに負担はかからないはず。
負けてみようかと思ったら中々攻撃してくれなくなった界王様。
画面前から離れて別のことして時間稼ぎしつつ攻撃を受けていたら、とうとう主人公が倒れました。よし。心臓で復活! したらどうなるんだろう。
フレンドポーンの所持者から、メルセデスとジュリアンの決闘で邪魔すればジュリアンを倒し、心臓で復活できた。ジュリアンとラブラブできた=女×女を見なくても良かった。
と聞いたので、竜の心臓はきっとこういう大事な場面でも使えるはず……!
しかし選択肢は現れず。
代わりに、そのまま終わらず。
主人公が倒れた床が、そのままスッポリ穴になりました。
落ちる主人公。
落ちる主人公。
ドラゴン変異する主人公。
あらららら?
そして冒頭の、空からドラゴンが生まれたCGに戻る……。
あら?
つまりこの世界のドラゴンは、私が倒したドラゴンは、界王に負けた覚者……?
ドラゴンに挑んだ先には界王が待っていて、界王に負ければドラゴンに。勝てば世界を統べる王に。そして、ドラゴンの前に立ちながらも生贄を差し出して取引をすれば領王に。ドラゴンの前にすら立てなかった覚者は竜識者のように、不死を抱え、ポーンと永遠を生きる……と。
領王になるための取引をドラゴンがしてるから、元覚者は新覚者を、領王にするだけの力を有してることになりますね。イツの間に主人公はそんなレベルまで行ったんだろうか。凄いね。
ということで、1つのエンドを見たってことで。
今度は界王に勝ってきます。