プレイ日記という性質上、当サイトの記事にはネタバレを多分に含みますことをご了承ください
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忘れられた都市 32 見知らぬ老人との哲学談義

センティウスに振られたので屋敷の外に出て市場へ行きます。
ジョルジウスと会話。

「カバシュを探している。あなたが最後に彼を見かけた人物だと聞いた……」
私に嘘をつきたくないけど、この問題については話し合うことすら危険らしい。
ものすごく言い渋っていますが……でも聞かないことには始まりませんし。

  • 私を信じてほしい。異国人同士、共に手を取り合っていこう、違うか?
  • それなら、気にしないことにする

私を信じて、と伝えると話してくれる気になったようです。
Σ(゚Д゚;)
凄い信頼だな、主人公。

政務官は良く思わないはずだから内緒にしてくれと前置きした上で話してくれました。
デメテルの神殿に豊作祈願の供え物をするが、翌日には食べ物が消えているらしい。
店の前で泥棒の侵入を発見しようとしたことがあるが、夜明けまで見張っていても誰も神殿に入っていない。
それなのに中に入って確認すると供物が消えている。
奇妙だろう? と薄気味悪そうにするジョルジウス。
それで、友人のカバシュに相談したら調査に手を貸してくれることになり、彼は中に入って……残念ながらそれきり、とのこと。

ふむ。
外から見て誰も出入りしてないなら、神殿の中で出入りしてるんじゃないかな、と思うわけなのだが。
ジョルジウスは思いつかないんだろうかね。

クエスト「エジプトの銘板」が更新されました。

  • では、これからデメテルの神殿に行く
  • デメテルの神殿はどこにある?
  • 別の話をしよう

神殿がどこにあるか聞いてみました。
この街で唯一のギリシャ神殿。
浴場に向かって進んで、右側にある最後の建物らしい。
これからその神殿に行くことを伝えると、首を突っ込まない方がいい、とのご忠告。
自分のせいで2人も消えてしまうなんて、心が耐えられそうにないよ、と。

まぁ……何かはあると思いますが、行かないと何も分からないんで。
警告で思いとどまるような人じゃないだろうから、と私の性分を良くご存じのジョルジウス。
とにかく気を付けておくれ、と心配してくれました。
(^∀^;)
いい人ではあるんだけどねぇ。

そのままの勢いで神殿に行きます。
ファビアが隠れてた場所の近くですね。

中に入ると薄暗い。
ちょっと荒らされた感があります。
そして、ここには黄金像がない。
珍しいな。

壷が散乱してたり、埃被った机が脇に積み上げられていたり。
ここって一応、今も祀ってる神殿なんだよね……?
中央には「ギリシャの女性像」が1つあるだけ。

古代ギリシャの像。
おそらく、この神殿がまつっている女神のものだろう。
この街に住むギリシャ人なら、もっと何か知っているかもしれない……

ええと、デメテルの神殿って言ってたから、この像が「デメテル」さんなんですかね。

調べてみたらデーメーテール。
古代ギリシア語で母なる大地を意味するらしい。
他にも「掟をもたらす者」という意味の「デーメーテール・テスモポロス」という別名も。

豊穣神で、穀物の栽培を人間に教えた神様らしい。
ジョルジウスが豊穣を願ってお供え物してるって言ってましたもんね。

調べる中で面白いなと思ったのが、デメテルさんの娘ペルセポネさんのローマ名がプロセルピナというもの。
なるほどね~、別名だと全然分からないけど、そういう風につなげるわけだ。
ギリシャ名とローマ名。
そして神話。
面白いですね。

さて、プレイに戻って。
神殿内を調べていると、像の右裏側に木の扉がありました。
立ったままでは通れないので「L3」ボタンでしゃがみます。
中に入るとクエスト「エジプトの銘板」が更新されました。

……あれ? 今はギリシャの銘板について調べてたんじゃなかったっけ?
なんか頭の中がこんがらがってきました。
カパシュはエジプト人でしたっけ?
彼の部屋には確かにエジプト関連の彫像があったような気が。
まぁいいか、先に進みましょう。

ところどころ、廃棄された調度品やらが放置されていて、松明も灯っているので人の気配がしますが……いきなりまた黄金像に襲われたりしないだろうね、と心配です。
突然襲われるのは心臓に悪いのでやめてほしい。

木の板でできた狭い通路を過ぎると突然広い洞窟に出ました。
向こう側に人がいるのが見えます。
周囲をうかがいながら先に進むとクエスト「エジプトの銘板」が更新。
そしてトロフィー「考古学者」を獲得。
これは……自分が考古学者だからじゃなくて地下のこの場所に到達した時点で取得できるトロフィー、かな。

落ちないよう気を付けながら進むと、老人の方から「こっちで火に当たるがよい!」と声をかけてくれました。
優しい人っぽい。

周囲を見回すと、老人の生活拠点がここであろうと推測できます。
すぐそばの木の枠組みの中に「干し魚」があり、調べられるんですが……また調べただけで「盗む」選択肢になってたらどうしようと思うと、迂闊に触れません。
明らかにこれ老人の食糧で、大切そうだし……。
色々と調べるのはクエストが終わってからにしたいと思います。

老人に話しかけてみると、よく来てくれた!と歓迎モードです。
名前を聞かれました。

  • 私の名はヒスイだ
  • そちらが先だ

「私の名はヒスイだ」
友好的にいかないとね。
先に名乗ると微笑んでくれました。
が、老人は名乗ってくれないままこちらの用件を聞き出そうとしてきました。
さ、先に名前を教えてほしかった……けどまぁいいか。

  • たまたまこの場所を見つけた
  • オベリスクから取り外された銘板を探している
  • カバシュを探している
  • ちょっと言えない

「カバシュを探している」
老人は彼を知ってるようです。
何週間か前にここを通って行った、と教えてくれました。
この先に何があるんだろうか。

老人は、知っていることなら何でも話すから、最初に、まず話し相手になって欲しいと頼んできました。
何年もここに1人で住んでいて、話し相手がいなかったらしい。
そりゃ寂しいね。
人間の言葉を忘れてなくて何よりです。

老人は、死ぬ前に鋭い洞察力を持つ人と哲学的な議論を交わして有意義な時を過ごしたいと願っているらしい。
おぬしがその人物であるとよいが、と挑発されました。

特に選択肢はないまま会話は続くようです。
楽しませてもらおう、と笑う老人。

これって次からの選択肢を間違えると嫌われて先に進めなくなるのかな。
まずは進める方法を探りながらやってみますか。

黄金律を司る神の名を突き止めたか?
「冥界の神、プルートだ」

おぬしはまさしく切れ者だ! と褒めて貰えました。
わーい。
( ̄∇ ̄)

哲学談義につきあってくれるかね?
って、ここからが本番か。

  • 簡単なことだ
  • 必要なのであれば
  • やめておく

簡単なことだ、は偉そうだったので「必要なのであれば」を選択。
哲学談義っていうか……質疑応答が始まるような雰囲気。

自分で善と悪の区別を判断できると思うかね?

  • はい。
  • はっきりできない。それは複雑な問いだ。
  • それについてはあまり考えることがない。

自分にとっての善悪ならハッキリするかもしれないけど、他人主観で自分の善悪を述べよと言われたら難しい。他人の価値観なんて分からないよ。
いや、自分の善悪判断もグレーですかね。
ケースバイケース……ううん、むずい。

「はっきりできない。それは複雑な問いだ」
おぬしも考えすぎる人なのだな? と共感してくれました。
だから哲学者になったのだろうな、と。
私は哲学者じゃないけどな。

普段から善悪について思い悩んでいるなら、黄金律が支配するこの地でその苦悩はさらに深まったのではないか?

  • そうだ
  • ああ、そうかもしれない

待って。別に普段から思い悩んでるわけじゃないんだけど。
非常に突っ込みたい。

「そうだ」
心強い、と言ってくれ、そしておぬしは1人ではない……とも。
え、どういう意味? (。´・ω・)

外の世界では善悪の判断が不確実であっても問題はなかった。
誤っても結果に直結することは稀だったから。
だから虚言を弄し、法を捻じ曲げ、目を曇らせ、自らを正当化しつつ、それでもなお自分たちを善人と考えられる術を模索する。

手厳しいですね。
デキウスとアウレリアを思い出しました。
まさに彼らのことですよね。

黄金律の前では道徳が問題となり、迷宮を進むには善悪の区別をはっきり判断できなければならない、違うか? と問われました。

ええ……と。
いや、だから……はっきり判断できなきゃ確かに誰が「黄金律破ったね」「それは黄金律に沿った内容だね」って分かるのさ、っていう話になると思うから、善悪の判断ははっきりさせないといけないっていうのには同意するんですが……じゃあ誰の判断基準に合わせるのさ、っていうのが問題で……あ、選択肢に出ました;

  • もちろん
  • そうだと思う
  • それは誰にとっての善悪なのか?

「それは誰にとっての善悪なのか?」
素晴らしい質問だ、と褒められました。
私はもやもやするけどね。

いついかなる時にも完全に正しいと言える、たった1つの道徳律はあるのだろうか?
あらゆる状況において信頼でき、常に正しい判断を人にうながす道徳律が?

いや、ないんじゃね?
あれば戦争なんて起きないよね。
あれは「自分たちが正しい」とする考えを他国が受け入れられないから勃発する極端な暴力だし。
ジャイアン手法。

  • はい
  • 複数存在する
  • いいえ、そうは思わない

複数か否定か、迷ったけど……「いいえ、そうは思わない」を選択。
本当にそう思っているのか聞かれました。
人間がまだ正しい道徳律を考え出せていないだけか? と。

正しいって、何さ。
誰から見て正しいのさ。
ヾ(・д・`;)

  • まだ考え出せていないのだと思う
  • 「正しい道徳律」というものは存在しないと思う

ここは自分の思いに従ってそのまま「存在しないと思う」を選択。

  • 何が善悪を意味し、それをどう分けるのかは、我らがそれぞれ決めるべきことだと言うのか?
  • あるいは、我らが属する共同体の法や慣習にただ従うのみ、という意味かね?

難しいなぁ。
自分で決めるべきを選びたいところだけど、それだと犯罪者的な暴力者的な人たちも「自分で決めたからこれは善だ」と振りかざされるのを肯定することになっちゃうし。そこは肯定しないまま、でも自分でというか、みんなで決めていこうよと思う。1人だけが決めて突っ走ったらその考えに賛同できない人にとっては単なる強要だから受け入れられないし。
一応、所属する法律や慣習に則った善悪を前提にしつつ、人々の生活様式に合わなくなってきたら全員が知恵を出し合ってその時々に適用できるように法や慣習を変えていけばいいのでは、と思うので「ただ従うのみ」っていうのも何か違うし。
悪意を感じる質問ですな。

  • 待て。やはり答えを変えたい。
  • 私たちそれぞれが判断する必要があると思う
  • 自分たちの共同体の法や慣習に従う必要があると思う

うううん。
「自分たちの共同体の法や慣習に従う必要があると思う」を選択。
400年ほど前に生きた私の仲間の1人、叙述家のヘロドトスと気が合っていたと思うぞ、と言われました。

400年ってどういうこと?
そしてそれは誉め言葉なのか嫌味なのか、仲間の名前を持ち出されても理解できん。

ヘロドトスからダレイオスという男の話を聞いたらしい。
死者を火葬していたギリシャ人の何人かに「何があれば死者を食すようになるか」と尋ねたが「何もない!」と答えが返ってきた。
死者を食する部族に「何があれば、死者を燃やすようになるか」と尋ねたが「何もない!」と答えが返ってきた。
この話から、ヘロドトスは「慣習こそが王である」と結論。
善も悪も単にその場における考えであり、部族を超えて共有されるものではないと。

うむ。そうですね。(。-`ω´-)
どうやら先ほど選んだ選択肢は彼のお気に召すものだったようですね。
良かった良かった。

お話が終わったかと思いきや次の質問にいきました。
長いな。

まったく理解できない異文化を持つ部族を訪ね、理解できない彼らの行為を見ても、主人公は、彼らは少しも悪くないと言い切るのかどうか?

うううん。
その部族の人たちにとってはそれが普通の行為である以上、悪くはないと思うんだけど……でも、その行為が別の価値観を持つ、例えば自分に及ぶとなれば、それはまた別の話ですよね。そうなったら「悪くない」とは言えないです。
それは同じ文化、価値観を持つ人同士の「悪くない」という定義なので、私自身がその中心に据えられるとなったら「悪い」と言わせて貰いますよ、私の道徳の中で善から外れる行為があったらね。

  • いや、言い切ることはできない
  • はい

「言い切ることはできない」を選択すると褒められました。
それこそがおぬしの前進であり、得たものだ。
優れた議論から学びを得て主張を変えられるというのは、文明を知る人の証拠だよ、と。

うん? なんか違う解釈された気がする。
私はあくまで自分が巻き込まれない限りは、という意味で答えたんですが、彼はどうやら、私が主張を変えたと捉えたようです。
主張って……「自分たちの共同体の法や慣習に従う必要があると思う」と答えたやつかな?
良く分からん。

  • 話の要点は?
  • 待て。やはり答えを変えたい。

「話の要点は?」を選択。
彼が言いたいのは「生ける者の中で、善と悪を明確に分ける厳格な法を知る者はいない」ということだったもよう。

  • それはもっともな言い分だ
  • 完全にそうとは言い切れないのでは? たとえば「殺してはいけない」という規範は?

殺してはいけないっていうのは、やっぱりそれもまたその法や慣習の中で決められた内容だと思うから、別に言い切れないわけではないのでは。
ということで「それはもっともな言い分だ」を選択。

高潔な人は法を必要とせず、悪人は常に法を回避する方法を見つけるということだ。

真理ですな。

自分の限界を受け入れなければならないし、人間社会は理想郷を実現できないという悲しい真実を受け入れなければならないんだ、と結論付けられました。
数学でいうところの「漸近線」。
近づくことはできても到達することはできない線。

ほう。初めて聞きました。「漸近線(ぜんきんせん)」。
高校数学Ⅲ。解析幾何学らしい。
あれー、私それ習ったかなー。
そもそも高校の数学もう忘れたなー。
文系だしなー。
(・ε・`o)

理想郷をつくる唯一の方法が、黄金律のような永続的な脅威を用意するものであるがゆえに、最初は守護者として現れた者も、結局はその理由によって暴君としての芽を発芽することになる。
暴君の下での暮らしは、理想郷からはほど遠い。

  • 賛成だ。
  • ああ、もちろんだ。
  • 完全にそうとは言い切れないのでは。
  • あなたは間違っていると思う。

いや~、微妙~。
てか「賛成」と「もちろんだ」と、同じ意味じゃないのか?
同じ選択肢が2つ用意されてるのに何か罠を感じるんだけど。

「完全にそうとは言い切れないのでは」
人それぞれに考えは違う。
本当に理想郷が存在すれば、喜んで誤りを受け入れよう、と。
さすが、哲学者。
自分の考えの否定を柔軟に受け入れて、そして考えを曲げぬ、と。

これでようやく彼との話が終わりました。
何か質問があるなら遠慮なく聞いてくれ、と他の人と同じような選択ができるように。
ふぅ、疲れた。
ひと呼吸入れますか。